ハリルが解任させられた原因は「コミュニケーション」ではない理由

先日、ハリルが解任に対する反論会見を行いました。

その会見の中で、こんな発言がありました。

コミュニケーションというのは、意味があまりにも広すぎる
相手が誰なのかを、詳しく教えてほしい。
私の知らないところで、知らない話が行われている気がする」

THE PAGE「ハリルが反論会見で明らかにした確執のあった2人とは誰なのか?」

確かに、「コミュニケーション」という言葉は範囲が広い。

実は先日、自分はこんな記事を書きまして。

【日本代表サッカー】ハリルホジッチの解任は妥当だと思う2つの理由
ハリルホジッチが解任されました。 個人的には、解任は仕方ないかなと思っています。 2か月前の解任というタイミングは、あまりにかわいそうでしたが。 で、自分なりの解任が妥当だと思う理由を2つ紹介します。 それらは「戦術」や、彼が目指して...

その中で「ハリルはコミュニケーションが取れていない」という理由で、解任が妥当だという話を書いたのですが。

自分の場合、正確には「戦術の意志伝達」でしたね。
それがうまくいっていなかった。

普段のやりとりはどうだったのか

では、普段のやりとりはどうだったのか。

ハリルの会見の後、槙野がこんなことを言っていました。

「コミュニケーションの問題も言われてますけど、毎日2回くらいミーティングがあるくらいで、選手とスタッフの距離も近かったですし、かなりポジティブでもありましたので。そのなかで監督が代わる、コミュニケーション問題っていうのも言われていますけど、正直そこは分からない部分ですね」

サッカーダイジェスト「槙野智章がハリル反論会見での“メッセージ”に言及「選手がバラバラになることはなかった」

槙野は、当事者のハリルや協会と違って、立場上、嘘をつく必要性がない

上記の発言からすると、普段のチームのやりとりがまずかったようには思えない。
少なくとも壊滅的な雰囲気などではなかった。

当事者の意見

ちなみに、ハリルは解任後に、たくさんの選手からお礼のメールをもらった、みたいなこともを言っていましたが、それは半分ぐらい差し引いたほうがいいかなと思っています。
日本人的なお礼メールの可能性もあると思いますので。

もちろん、それらのメールの文面にもよりますが、ハリルが勝手に文面を明かすわけにもいかないので確認しようがない。(槙野は明かされていましたが)

他にも、ハリルは選手とのいろんなエピソードを言っていましたが、それも当事者であるハリル側の主張なので、ここではいったん置いておいて。

決定的な違和感

解任理由がコミュニケーションでないという理由。

なんといっても、田嶋会長の解任会見の発言です。
あれは違和感がありすぎた。

「選手とのコミュニケーションや信頼関係の部分が多少薄れてきた」

「多少」はおかしい。

例えば、「著しく」とか。または「かなり」とか。
それならわかる。

多少という単語を使ったということは、それが最大の理由ではない。
他に主要な理由がある。

にもかかわらず、ごまかそうとしている後ろめたさがあるために、思わず、そんな気弱な発言が出たのだと推測しています。

誰が決めたのか

技術委員長の西野は、解任前の試合となったマリ・ウクライナ戦の直後、「ハリルで続投」と明言しています。

すると、この時点では、西野は田嶋から話を聞いていないことになる。

もちろん、西野は「続投」と言いながら、水面下で田嶋と、解任の話を進めていた可能性も考えましたが。

でもそれだと協会は損をすることになると思うんです。

あの2試合の後は、メディアはどちらかといえば、試合内容の批判が多かった印象でした。
だったら、それに乗っかったほうが解任もしやすかったはずです。
わざわざ、直後に「続投」と明言してしまうのは、逆に自らの首を絞めることになる。

つまり、西野は本当に知らなかった上での発言。
となると、会長である田嶋が決めたという結論につながってしまう。

まあ会見でも本人がそのようなことを言ってはいましたが。

本当の理由は何なのか

ここからは推測でしかないのですが。

個人的にはスポンサーぐらいしか思いつかない。

これだと、さすがに田嶋は理由を言えない。
言ったら、スポンサーが批判を受けますから。

同じ内容で、トルシエの発言を紹介します。

「スポンサーを含めて、日本代表を管理する人たちにはここ数か月、ずっとプレッシャーがあったことを考えれば、報道に驚きはない。実際、日本協会に出資しているのはスポンサーだということ。日本は国からの出資がなく、大企業が極めて大きな力を持っている。日本サッカー協会の決定に影響を与えるほどにね」

ゲキサカ出典「トルシエ氏が語るハリル解任劇の裏側…2つの真相とは?「友人から聞いた内部事情だ」

言わずもがな、E-1大会も、会見場の後ろは日本スポンサーのロゴばかりでした。
マリ・ウクライナ戦もKIRINが試合後に商品宣伝をやっていました。

ハリルはどれもテスト試合のつもりだったのでしょう。
ですが、スポンサーにとっては死活問題

「視聴率が下がっても代表のために我慢しろ」というのも、どうかという気もします。
お金を出しているわけですので。

特にマリ・ウクライナ戦は赤字の興行。
ベルギーまで遠征して、観客の無い試合。

そこまでやったのに内容が散々だったら、スポンサーが我慢の限界に達してもおかしくないかなという気がしています。

もちろん、スポンサーの影響が強くなりすぎるのはまずいですが。

まとめ

つまり、ハリルはもう少し日本代表の人気や、視聴率を考えて試合をすべきだったと。

それに反発する人もいるとは思うんです。

でも、お金を出してもらっている以上、多少は考慮せざるを得ないのかなと。
ハリルの年俸も、そこから出ているでしょうし。

そう考えると「W杯までは捨て試合にして、本番で結果を出す」というハリルのスタイルは、スポンサーが資金を支えている日本代表には合わなかったとも言えるかもしれません。

とまあ、ここまで書きましたが、全部違っている可能性もありますので。

(´・ω・`)「ふーん、そんな考え方もあるのね」ってな感じでお願いしますね