歌詞を作り続けていて、気が付いたことがあります。
それらしく見えるコツがあることに。
それは歌詞の「末尾」です。
歌詞の末尾を同じ終わり方にしない。
そうすると、歌詞は全体的にグッとそれらしくなる。
これは、特に作詞初心者の方にお伝えしたいですね。
自分が最初の頃、そうだったんです。
気づいてから、ネットに投稿されている歌詞を見ていると、この点が気になってしまう歌詞をよく見かけます。
良くないほうの具体例
まず、良くないほうの例から紹介。
つまり、末尾が同じ終わり方になっている例です。
以下の歌詞は、思い付きで考えたサンプルの詞です。
タイトル「夢の中のアリス」
少女は森の中へ入っていった
白いうさぎが飛び跳ねて
こっちへおいでと手招きした
それは知る由もない
終わりの始まりだった
ああ 帰りたくない
あの頃は泣き虫だった
ああ 戻りたくない
キミに今出会えた
(´・ω・`) 意味不明な歌詞でスマヌ
さて、上記の歌詞ですが特徴づけたところがあります。
伝わりましたでしょうか?
・・・
・・
・
特徴づけたのは末尾が「~た」のパターンが多い、という点です。
同じ終わり方になってしまっています。
先ほどの歌詞で、該当の箇所に色を付けてみました。
「夢の中のアリス」
少女は森の中へ入っていった
白いうさぎが飛び跳ねて
こっちへおいでと手招きした
それは知る由もない
終わりの始まりだった
ああ帰りたくない
あの頃は泣き虫だった
ああ戻りたくない
キミに今出会えた
こうやって末尾が揃ってしまうと歌詞が稚拙な印象になります。
響きも単調になるし、詞としても巧くない。
(´・ω・`)最初は気づかずにやってしまっていることも多いです
改善案
末尾が揃うと良くないなら、ではどうすればよいか。
例えば、先ほどの歌詞で1つ目のかたまりを変えてみます。
下記に、変更前と変更後を連続して書きます。
変更前↓
少女は森の中へ入っていった
白いうさぎが飛び跳ねて
こっちへおいでと手招きした
変更後↓
少女は森の中へ入っていった
白いうさぎが飛び跳ねて
手招きしたの こっちへおいで
順序を入れ替えるわけです。
これは非常に使えるテクニックです。
こうすると、詞の流れに変化が生まれます。
読んでいてもリズムが出て心地よい。
もちろん、メロディーとの兼ね合いもありますので、いつでも単純に入れ替えられるわけではないです。
そのあたりの文字数調整は、作詞家の腕の見せ所ではないかと。
(´・ω・`)どうしても文字数が合わなければ、まるっと違う歌詞に変えるのもアリ。
別の具体例
先ほどのサンプルの歌詞のうち、3つ目のかたまり(サビの部分)も変えてみました。
変更前と変更後です。
変更前↓
ああ帰りたくない
あの頃は泣き虫だった
ああ戻りたくない
キミに今出会えた
変更後↓
ああ帰りたくない
あの頃は泣き虫だった
ああ戻りたくない
キミに出会えたから
今回は、微妙に言葉を変えてみました。
または、先ほどの入れ替えテクニックをそのまま使うなら「今出会えた キミに」でも良いですが。
あんまり同じテクニックを連発するのも、それはそれで飽きるので。
(´・ω・`) 全体のバランスが大切ですね
繰り返しも良いときがある
語尾を揃えると稚拙になりやすいと書きました。
しかし、意図して繰り返すのであればOKです。
例えば、先ほどのサンプル曲のサビの箇所です↓
ああ帰りたくない
あの頃は泣き虫だった
ああ戻りたくない
キミに今出会えた
末尾が揃っていますが、これはサビでよくあるパターンですね。
これはあえて同じ響きを繰り返すことで、サビを印象づけている。
当然、意図してやっているからOKです。
逆に言うと、意図せずにやっているものはまずい。
まとめ
今回は、歌詞全体の見栄えをよくするために、末尾を揃えないテクニックを紹介しました。
まだ作詞に慣れていない方は、気を付けてみてください。
歌詞のクオリティも高まって、 作詞の作業がスムーズになるかもしれません。
(`・ω・´)b ぜひお試しあれ!